赤いオレンヂ

みたもの、きいたもの、つくったもの

鴻上尚史『ドン・キホーテのロンドン』『ロンドン・デイズ』  

7/28、7/29読了。

 


わたしにとって鴻上さんは、演出家でも第三舞台主催者でもない。「TRICK1」最終回に出てきた黒門島のおっちゃんだ。だからよけいに印象が強烈なのかもしれないけど。
再び鴻上さんを見たのは、英語タウンのインタビュー記事で、そこで鴻上さんは、文化庁の派遣制度でイギリスに1年間留学したときのことを語っていた。


この2冊は、そのロンドン留学のことについて書かれた本。
じっさいに身体訓練とかダンスとかありとあらゆる授業を、イギリスの若者たち(他のヨーロッパの国やアメリカからの留学生もいるけど、一番多いのはイギリス人)に混じって受けて、課題はもちろん英語に奮闘している様子がすごくよく分かる。

『ドン・キホーテのロンドン』は留学中に「SPA!」で連載していたエッセイをまとめたものだから、よけいにそのときそのときの心情がリアルに伝わってくる。このころはまいったはってんなぁとか、これはうれしかったやろうなぁとか。そして笑いを取りに行くような文章。
『ロンドン・デイズ』は日本に帰って1年半くらいしてから書いた本なので、冷静で、渦中にあっては見えなかったことを解きほぐすような文章。
たしか『ドン・キホーテ~』の方だったと思うけど、ぶちゃいく村で不器用村に生まれた自分には言葉しかないのに、その言葉すらも満足に操れない状態がすごくつらい、みたいなことが書いてあった。それが一番鴻上さんの気持ちを物語ってるように思えて、とても印象的だった。

どちらも、鴻上尚史という人に対する興味を沸き上がらせるものだった。この人の芝居はいままで見たことなかったけど、これは惜しいことをしてきたかもと思うくらいに。
関連記事

category: こんな本を読んでいる

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://naong.blog93.fc2.com/tb.php/5-1ae05dae
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)